学生起業って実際どうなの?体験を踏まえて。

さて、昨日は何か散々書いてしまったわけですが。
今日はもう少し具体的に学生起業というものについて書いてみます。

最初に言っておきます。僕は、何かを学び取ろうとする姿勢さえあるのなら、学生起業なんかさっさとやっちまえばいい。結果がどうであっても。

そう思ってます。


とりあえず一番身近な具体例として僕の話を。
まず僕がどういうところからスタートしたかということで、就活をする辺りの話から。

そもそもが数学専攻の体育会系所属、高校生までだって部活以外のことは何も考えてないことがプライドみたいなところがあったもので、世間知らずが度を越してたわけです。
テレビ見ないから総理大臣が変わっても二週間くらい知らない。
え?安倍?福田?誰それ?みたいなねw
就活始まるって言ったら、商社ってなに?三菱?車じゃないの?あ、でも銀行?とか。そんな調子でした。
んで、就活始まってちょっとやってみて、インターンとか行ってみたりしたけどやっぱなんかバカバカしくてやってらんない。
元々思ってはいたけどずっと人の下で働くのはこりゃ無理だなと。
んでまぁ起業とかって何か面白いじゃないですか。
まぁ蓋を開けてみりゃ動機なんかそんなもんなのかなと思うんですよ。

んでまぁ大好きな友達が集まって何やらビジネスの話をしているので、混ぜてもらって、もう会社作っちゃおうと。そんな程度なわけです。
適当に知り合いと話してる間に大人で仲間になってくれる人もついて、多少の出資もしてもらい、適当に設立の手続きなんか友達に押し付けながら、気付いたら代表取締役ですよ。CEOじゃないんですけどね。
(昨日あんだけ人のこと叩いといてお前始めた時そんなんかよ、って話なんですが、そうなんです。僕は始める時はそれでいいと思ってます。単に自分が何も知らないことに早く気付けよってだけのことで。)

設立の時もなんか共同経営者の友達が種類株がどうとか色々やってるんですが、さっぱりわかんないんですね。頭も悪いし本読むのも面倒だし。
まぁでもそのうち人に怒られたりとか、これほっとくとヤバいんじゃないの、とかで勉強するわけですよ。せっかく大学にいるんだから会社法の授業にでも出よう〜なんつって。
そんなことをゴタゴタと半年くらいもやってると、まぁ気付けば癖みたいのがついてくるんですよ。経営にちゃんと活かせる手腕があるかどうかは別としてね。
おいおい契約書なんかちゃんと読まねーとマジで騙されんぞ。みたいな。日常生活からそうです。自分が契約結ぼうとしてる相手なんかも、全然ちゃんと目通さないんですね。まぁ読んでもわからないってのはありますけど、仮に騙そうとすればどっからどう見ても簡単に騙せちゃうわけですよ。この辺りのことは別に法学部の学生とかなら僕より全然わかってるとは思うんですが。

ちゃんとやろうとすると否が応にもやりますよ。
ビジネスが上手くいくかどうかはわからない。
でもね、やってみよう!ってやったことの身に付き具合ってもうこれは他のもんじゃ絶対測れませんよ。
だからやってみればいいと思うわけです。
昨日の記事に出てきたような学生達も、ごちゃごちゃ言ってないで、法人登記して、地べた這いつくばって泥臭くやればいいわけですよ。facebookがどうとか言ってる暇あったら小さいサービスの一つでもリリースしてみろと。月1万円稼げるサイト作ってみろと。どうせガチャガチャ言ってるより短い時間しかかかんねーんだから。
ダメだったら普通に働いてみて、自分の何がバカだったのか考えりゃいい。

いや結局キツイこと言ってるみたいになってますけど、ただの妄想と実行の間には本当に愕然とするくらいの違いがあるわけですよ。一つのものが売られるためにどれだけのことが積み上げられてきて、どれだけの工夫が為されてるか、まだ全然僕にも計り知れない。

でも最低のラインは押さえるようになってきます。環境によって到達時間は違うかもしれないけど、世間の流れの上流ってメディアとか政治、その次にその他大企業なわけで、そこで何が起こってるのか理解する努力が必要だって思うようになります。ライブドアがフジテレビに何をしようとしたか、堀江さんがなんで捕まったかもわからないで経営とか語るの苦しいですよ。

次に自分の業界についてはもちろんのこと、そうでないことについても消費というものについて考えるようになります。
なんでこんなもん買うんだろうって人に対して思うようになるし、自分に対して思うようになる。なんでコンビニでジュース買ってんの俺。スーパーのが安いじゃん。それが不思議になる時がある。だってモノ売ろうとした時に、普通にそこらで買える1.5倍の値段でちゃんと売れるのって、なんか想像つきませんよ。俺ならその価格がミーティングにかけられたら、『さすがにもうちょい安くしないと売れないんじゃね?』って言います。でも、買う。だから、自分は全然現実と違った認識をしてることに気付きます。
人によって形は違うんでしょうが、そういうことって沢山あると思うんですよ。
だって俺、女の子が行くカフェの飯の値段マジで理解できねーもん。あと、マクドナルドのバリューセットが売れる意味もわからない。テレフォンショッピング的なヤツの購買層が全然わからないし、AKBがあんなに売れるのも、パチンコに行く人があんなにいるのも、釣りの楽しさも、いまいちわからない。

ゲーセンならなんとなくわかるし、UFOキャッチャーは好きで、ドラクエも好きだし、漫画も面白い。だからそっちで商売すりゃいいんだけど、もっとちゃんと世間のボリュームある部分を理解しないと。

いや、だってね、自分の会社がやってるプロダクトがいきなり売れなくなった時に、全然理由わかんなかったら困るでしょ。みんな家でネットなんかやらずにパチンコやってたのか〜!みたいな。いや有り得ないかもしれないけど、文科省のトップにパチンコ推奨する政治家がついたりしてるわけじゃないですか今。子供世代からどう変わっていくかわかりませんよ。売れなくなるのはしょうがないけど勉強してたらわかったはずの原因がわからないんじゃ目も当てられない。
というわけでやっぱり何かやって稼ぐったって次何すればいいのかわかるために、全体の理解っていくらなんでも必要だと思うんですよ。野球選手やってるんじゃないんだから。円高で跳ね上がってインフレ起こして今まで貯めてた金、価値半分になったよーみたいなことで現金にして持っててバカだった〜!ってこともあるわけじゃないですか。単純過ぎる例しか挙げられなくて恐縮ですけど。

話が飛んじゃってますが、まともな神経してればそういうことに(全く同じことにではないでしょうが)嫌でも段々目が向くんじゃないかな。なんとなく、本当のことを知ろうとするようになります、全体的に。

逆に実質的なリスクはっていうと、こんなもんほぼ無しですよ。金借りなきゃいいんだから。設立の時に30万くらいかかるのが大変ってなら、友達とでもやればいいですよ。学費一年分払うより少なくとも有意義。困ったら恥じずに誰かにきいて、法律の勉強もして、契約書書くのにも慣れてニュースにはアンテナ張って、ITならコード書いて、フォトショ使って、そういうのがあってようやくアイデアが意味持つから、アイデアも出して。
全部一人じゃやれないから仲間とやる、なら、それでいいじゃないですか。上手くやればそのうち人が雇えるかもしれない。うちは共同経営みたいになってるけど、最初から役職に強めに差をつけてもいい。

最初にも書きましたが、学び取ろうとする姿勢、それだけの問題だと思うのです。
失敗してもいいよ。でも、なんだ上手くいかねーじゃんってふて腐れたりとか、思ってたのと違うって拗ねてみたり、それを思った通りに動かない世の中や仲間のせいにしたり、してしまうものなんですよ。自分で思ってるよりもね。怖いのはそれだけです。学ばなくなること。人のせいにすること。

そうはならない精神的な準備が出来ているのなら、会社なんかいつでも作ればいい。ただし、そうならないかどうかは、本当に信頼出来る人にきいた方がいい。こんなこと自分じゃわかんないです。親でも親友でも、自分のことをよくわかっていて、お世辞を言う必要のどこにもない人にきいてください。僕はそうせずとも幸いにも後悔せずに済みました。でも、そうするべきだったんだろうなと。


今回は起業の是非について書きました。もし今現在迷ってる人がいたら是非お話しましょう。コメント欄でもTwitter(@Y_Kakizoe)でもなんでもどうぞ。

次回からはもっと世間の大きい話題を取り扱ったり、事業の詳しい話を書いていこうかなぁと思います。未熟者ですがどうぞよろしくお願いします。